2013年04月03日
安宿温泉旅日記
この前の土日は
久しぶりの休日となりました
・・じつは
うちのカミさんが、いい歳して(40ン歳です)
何を血迷ったか、それとも大きな野望があるのか
「4月から学校に通うかもしれないからヨロシク」
などと言い出した
その「学校」とやらに行くには、
試験らしきものがあるらしく、
シコシコと日夜勉強に励んでいた
「どうせ落ちるだろう、受験料がもったいないな~」
などとたかをくくって傍観していたが、
ヤマが当たったのか、当日、カンが異常に冴えたのか、
それとも一緒に試験を受けた皆さんがよっぽど、
オポンチだったのか分からないが、
3.5倍という難関を見事合格して
4月から、40ン才のカミさんがヤングに混ざり
新入生として勉学に精進することとあいなった
ということで
今後、2年間は土曜日も学業に励むということなので
門出を祝う意も含め
3月最後の土日、ささやかな一泊温泉旅行に出かける
運びとなりました
あいにくの天気
若干、渋滞の高速を北西へ進む。
目指すは上州「四万温泉」
四万の病を治すと言われる名湯
初の訪問となります
今回の宿選びは私に委ねられた
ので
選ぶはもちろん安い宿( ̄^ ̄)
そして、適度なショボショボ感と
侘しさが必要( ̄ー ̄)
貧乏症が骨身に凍み付いてしまったのか、
高級旅館とか露天付VIPルームだとかの類いはまったく
興味が湧かず、なぜか 「しょぼ~~~い宿」 に惹かれてしまう
まあ、懐が寂しいというのもあるだろうが・・・
(それが一番大きな理由・かも)
ここいらがうちのカミさんや娘と相反するところで
彼女等は高級感や非日常的な雰囲気で
気分の高揚を味わいたいのであろう
だから温泉旅行の宿選びはいつも
意見がまとまらず
お互いに妥協し中間を取るような形で落ち着く
が、
今回はわたくしの我を
通させていただきやした
して 私が
今回撰んだ宿は
四万温泉
"一日 4組 限定の宿"
「つばたや旅館」
大人3人で23,100円 のリーズナブル価格
情報予約はお決まりの じゃらん にて
座右の書と呼ぶにはちょっと大袈裟だが
私には思い出しては何度か読み返す
愛読書というのが何冊かある
そのひとつがこれです
つげ義春 著 「貧困旅行記」
まあ、いわゆる、体験記というか紀行文な訳だが、
ときたま思い出したようにこの本を手に取り、
ページをめくると無性に侘しい気分になり
して、なぜかそれが快感で旅愁を感じてしまう・・・
まだ、つげ先生程の領域に達していないが
私の宿選びに大きな影響を及ぼしております
渋川伊香保で高速を下り
四万温泉にちょっと早く着いたので
ダムを観光
四万の温泉街をぶらりと歩く
こじんまりとして雰囲気のいい温泉街
ここは「千と千尋の・・」のモデルとなった橋
さてさて・・
頃合いもよくなったところで
いよいよお楽しみの宿に向かう
ことに
宿につく前にカミさんには口が酸っぱくなる程言い聞かせた
「この旅行は、温泉入って、アットホームな
雰囲気で、ゆっくりくつろぐのが目的だぞ、
いいか、わかったな、文句言うなよ」
と・・
うちの不良娘には
「晩飯にはエビフライが出るからな、
父ちゃんのぶんもやるからな、宿に着いて、
何?このショボイ旅館。 とか言うなよ、
そういうのは失礼だからな、わかったな、いいな」
とねちっこく言い聞かせておいた
宿が見えてきた
車がやっと通れるかというような道
こじんまりとしている。
良く言えば「隠れ家的な宿」
悪く言えば奥にひっこまった「普通の民家」
この先に入り口があるようだ
おおおお・・・こ、これは・・
この手書きの看板、しかも ・・ あまり上手ではない字・・
いい、ナイスだ! いい味出している
このしょぼい看板を今だ残している心意気に
星ひとつだ
「うーん」 気に入った
私のご満悦を他所に
妻と娘はシラーとした様子
中に入ると、雑多ですっきしないロビー
客に媚びないガンコおばばが
一人で営んでいる居酒屋のような、
このセンスの悪さが私にはかえって好感度
何か言いたげな娘にニラミを効かせる
呼鈴を押すと、宿の主が出迎えてくれた
私同じくらい年頃か、下調べでは2代目主らしい
普通、営業スマイルくらいはするのだが、
(私でも接客では笑顔をみせる)
淡々と宿の説明してくれた
淡々とだ・・
良く言うと、ボクトツ
悪く言えば愛想がない
・・だが、感じは悪くない
私にわざとらしい愛想は不必要
主人の目の奥に「ウェルカム」が
見えている
多分シャイなのだろう
案内された
階下の狭い廊下
そこに部屋がある
部屋はこんなかんじ
6畳二間をぶち抜いた12畳
窓の外には清流
広さ的にも充分、充分
早速、風呂に入ることに
ここの宿の自慢は自家源泉があり、
かけ流しの内風呂二つに 露天一つ、
もちろん24時間入浴可
内風呂
これれよりひとまわり小さいのがもうひとつあり
入口に「入浴中」の札をかけておけば
貸切りになり気兼ねなく入浴出来る
宿泊客がMAX4組なので
かち合う事もないでしょう
適温の湯にユッタリつかると浴槽からザザーーっと
溢れる湯
源泉かけ流しの醍醐味ですな
湯量も浴槽の割りに豊富で湯口から
ワッサワサと新鮮な湯が出ている
湯は無色透明で優しい湯
飲んでも胃腸にいいらしい
そして窓からの清流の眺めもなかなか
紅葉の時期ではないのが残念
星をもうひとつ追加だ
内湯を充分に堪能したあと、
この宿名物の露天風呂に向かう
外に出、建物の狭い合間を抜ける、この先の河原に
先代主人、渾身の作「手作り露天風呂」がある
頭上に気をつけ
川原に出ると
意外と大きく解放感がある露天風呂
最初、このパラソルは何なの?
と思ったが、入ってみて納得
簡易はしごのような階段を下り
露天風呂の脱衣所にたどり着く
老人にはちょっとしたアプローチ
清流の水面から程近いので野趣満点
だが、解放感ありすぎて、多少 パラソルで隠れるものの
上階や、隣の宿から丸見え
なので、水着着用、バスタオルを巻いて入浴も可だとか
まあ、オヤジに羞恥は無用ですが
重機の入れぬこの場所に露天を作るのは
大変であったろう、先代ご主人のご苦労に
星またひとつ追加
そして、これ、これが実に懐かしい
ケロリンの桶
昔、銭湯は皆、これだった
風呂から上がり
窓から清流を眺め火照った身体に冷たい麦酒を
流し込む
イイ湯だった、麦酒が旨い
これが目的で温泉に来たようなもの
星またひとつ追加
家から持参のブラックニッカを湯呑み茶碗にて
チビりとやっていると
晩飯の時間です
ここの食事は部屋出し
地酒の冷酒を一本注文した
よしよし、刺身と焼き魚で冷酒を飲み
その後、シメにおしんこと小鉢で飯を食うか・・(ニヤリ)
決して、贅沢なご馳走があるわけではないが、
これでじゅうぶんですよ
よく食いきれんくらいの料理を出してくる旅館もあるが
私にとっては無駄
だって、酒が飲めればいいのだから
(*´-`)
寝る前に風呂に入り→寝酒
夜中起きて、風呂、そして→麦酒
早朝、風呂、→麦酒
朝食
と堪能しチェックアウト
ご主人とはうって変わって?愛想のいい奥さん
学校に通う子供が二人いるそうな
まあ、家事もこなして宿も切り盛りするのだから
大変でしょう
私はショボイのは好きだが、小汚いのはちと困る
この点この宿、そういった不快感は無く、
リーズナブルな価格で好きなだけ気兼ねなく温泉につかり
ゆったりするにはいい宿だと思う
豪華、おしゃれ、カワイイー、などとは無縁だが、
ロケーションも湯もなかなかグッド
料理も凝ったものはないが、普段粗食の私には充分、
所々 「ふっ」 と笑える抜けたようなホッコリ感もいい
そういうのが好きな方にはお勧めです
宿を出たあと
娘が草津に行きたいというので
車を走らせた
ミーハー娘はやはり草津と箱根がお気に入りらしい
草津温泉
すごい人出
湯畑廻りの高級旅館を見て
娘が
「ああ~~、いいな、いいな、この旅館 泊まってみたいな~」
などと私に聞こえるようにわざとらしく言っていた
「自分で稼いで いけや」 と心の中で呟き、
道で配っている温泉饅頭をほおばりながら街を散策
立ち寄り湯 「千代の湯」
草津にはこんな無料浴場がいくつもある
誰もいなかったので久しぶりに草津の湯に浸かってみました
「う~ん」
さすが温泉界 東の横綱
ガツーンとくる草津の湯は
「温泉 入ったどーー」
という気にさせてくれる
「今度、長い休みがあったら
草津に湯治にでもきてみるか」
などと思う私は やはり
オジジ化が進行して
いるのでしょうか・・
では
久しぶりの休日となりました
・・じつは
うちのカミさんが、いい歳して(40ン歳です)
何を血迷ったか、それとも大きな野望があるのか
「4月から学校に通うかもしれないからヨロシク」
などと言い出した
その「学校」とやらに行くには、
試験らしきものがあるらしく、
シコシコと日夜勉強に励んでいた
「どうせ落ちるだろう、受験料がもったいないな~」
などとたかをくくって傍観していたが、
ヤマが当たったのか、当日、カンが異常に冴えたのか、
それとも一緒に試験を受けた皆さんがよっぽど、
オポンチだったのか分からないが、
3.5倍という難関を見事合格して
4月から、40ン才のカミさんがヤングに混ざり
新入生として勉学に精進することとあいなった
ということで
今後、2年間は土曜日も学業に励むということなので
門出を祝う意も含め
3月最後の土日、ささやかな一泊温泉旅行に出かける
運びとなりました
あいにくの天気
若干、渋滞の高速を北西へ進む。
目指すは上州「四万温泉」
四万の病を治すと言われる名湯
初の訪問となります
今回の宿選びは私に委ねられた
ので
選ぶはもちろん安い宿( ̄^ ̄)
そして、適度なショボショボ感と
侘しさが必要( ̄ー ̄)
貧乏症が骨身に凍み付いてしまったのか、
高級旅館とか露天付VIPルームだとかの類いはまったく
興味が湧かず、なぜか 「しょぼ~~~い宿」 に惹かれてしまう
まあ、懐が寂しいというのもあるだろうが・・・
(それが一番大きな理由・かも)
ここいらがうちのカミさんや娘と相反するところで
彼女等は高級感や非日常的な雰囲気で
気分の高揚を味わいたいのであろう
だから温泉旅行の宿選びはいつも
意見がまとまらず
お互いに妥協し中間を取るような形で落ち着く
が、
今回はわたくしの我を
通させていただきやした
して 私が
今回撰んだ宿は
四万温泉
"一日 4組 限定の宿"
「つばたや旅館」
大人3人で23,100円 のリーズナブル価格
情報予約はお決まりの じゃらん にて
座右の書と呼ぶにはちょっと大袈裟だが
私には思い出しては何度か読み返す
愛読書というのが何冊かある
そのひとつがこれです
つげ義春 著 「貧困旅行記」
まあ、いわゆる、体験記というか紀行文な訳だが、
ときたま思い出したようにこの本を手に取り、
ページをめくると無性に侘しい気分になり
して、なぜかそれが快感で旅愁を感じてしまう・・・
まだ、つげ先生程の領域に達していないが
私の宿選びに大きな影響を及ぼしております
渋川伊香保で高速を下り
四万温泉にちょっと早く着いたので
ダムを観光
四万の温泉街をぶらりと歩く
こじんまりとして雰囲気のいい温泉街
ここは「千と千尋の・・」のモデルとなった橋
さてさて・・
頃合いもよくなったところで
いよいよお楽しみの宿に向かう
ことに
宿につく前にカミさんには口が酸っぱくなる程言い聞かせた
「この旅行は、温泉入って、アットホームな
雰囲気で、ゆっくりくつろぐのが目的だぞ、
いいか、わかったな、文句言うなよ」
と・・
うちの不良娘には
「晩飯にはエビフライが出るからな、
父ちゃんのぶんもやるからな、宿に着いて、
何?このショボイ旅館。 とか言うなよ、
そういうのは失礼だからな、わかったな、いいな」
とねちっこく言い聞かせておいた
宿が見えてきた
車がやっと通れるかというような道
こじんまりとしている。
良く言えば「隠れ家的な宿」
悪く言えば奥にひっこまった「普通の民家」
この先に入り口があるようだ
おおおお・・・こ、これは・・
この手書きの看板、しかも ・・ あまり上手ではない字・・
いい、ナイスだ! いい味出している
このしょぼい看板を今だ残している心意気に
星ひとつだ
「うーん」 気に入った
私のご満悦を他所に
妻と娘はシラーとした様子
中に入ると、雑多ですっきしないロビー
客に媚びないガンコおばばが
一人で営んでいる居酒屋のような、
このセンスの悪さが私にはかえって好感度
何か言いたげな娘にニラミを効かせる
呼鈴を押すと、宿の主が出迎えてくれた
私同じくらい年頃か、下調べでは2代目主らしい
普通、営業スマイルくらいはするのだが、
(私でも接客では笑顔をみせる)
淡々と宿の説明してくれた
淡々とだ・・
良く言うと、ボクトツ
悪く言えば愛想がない
・・だが、感じは悪くない
私にわざとらしい愛想は不必要
主人の目の奥に「ウェルカム」が
見えている
多分シャイなのだろう
案内された
階下の狭い廊下
そこに部屋がある
部屋はこんなかんじ
6畳二間をぶち抜いた12畳
窓の外には清流
広さ的にも充分、充分
早速、風呂に入ることに
ここの宿の自慢は自家源泉があり、
かけ流しの内風呂二つに 露天一つ、
もちろん24時間入浴可
内風呂
これれよりひとまわり小さいのがもうひとつあり
入口に「入浴中」の札をかけておけば
貸切りになり気兼ねなく入浴出来る
宿泊客がMAX4組なので
かち合う事もないでしょう
適温の湯にユッタリつかると浴槽からザザーーっと
溢れる湯
源泉かけ流しの醍醐味ですな
湯量も浴槽の割りに豊富で湯口から
ワッサワサと新鮮な湯が出ている
湯は無色透明で優しい湯
飲んでも胃腸にいいらしい
そして窓からの清流の眺めもなかなか
紅葉の時期ではないのが残念
星をもうひとつ追加だ
内湯を充分に堪能したあと、
この宿名物の露天風呂に向かう
外に出、建物の狭い合間を抜ける、この先の河原に
先代主人、渾身の作「手作り露天風呂」がある
頭上に気をつけ
川原に出ると
意外と大きく解放感がある露天風呂
最初、このパラソルは何なの?
と思ったが、入ってみて納得
簡易はしごのような階段を下り
露天風呂の脱衣所にたどり着く
老人にはちょっとしたアプローチ
清流の水面から程近いので野趣満点
だが、解放感ありすぎて、多少 パラソルで隠れるものの
上階や、隣の宿から丸見え
なので、水着着用、バスタオルを巻いて入浴も可だとか
まあ、オヤジに羞恥は無用ですが
重機の入れぬこの場所に露天を作るのは
大変であったろう、先代ご主人のご苦労に
星またひとつ追加
そして、これ、これが実に懐かしい
ケロリンの桶
昔、銭湯は皆、これだった
風呂から上がり
窓から清流を眺め火照った身体に冷たい麦酒を
流し込む
イイ湯だった、麦酒が旨い
これが目的で温泉に来たようなもの
星またひとつ追加
家から持参のブラックニッカを湯呑み茶碗にて
チビりとやっていると
晩飯の時間です
ここの食事は部屋出し
地酒の冷酒を一本注文した
よしよし、刺身と焼き魚で冷酒を飲み
その後、シメにおしんこと小鉢で飯を食うか・・(ニヤリ)
決して、贅沢なご馳走があるわけではないが、
これでじゅうぶんですよ
よく食いきれんくらいの料理を出してくる旅館もあるが
私にとっては無駄
だって、酒が飲めればいいのだから
(*´-`)
寝る前に風呂に入り→寝酒
夜中起きて、風呂、そして→麦酒
早朝、風呂、→麦酒
朝食
と堪能しチェックアウト
ご主人とはうって変わって?愛想のいい奥さん
学校に通う子供が二人いるそうな
まあ、家事もこなして宿も切り盛りするのだから
大変でしょう
私はショボイのは好きだが、小汚いのはちと困る
この点この宿、そういった不快感は無く、
リーズナブルな価格で好きなだけ気兼ねなく温泉につかり
ゆったりするにはいい宿だと思う
豪華、おしゃれ、カワイイー、などとは無縁だが、
ロケーションも湯もなかなかグッド
料理も凝ったものはないが、普段粗食の私には充分、
所々 「ふっ」 と笑える抜けたようなホッコリ感もいい
そういうのが好きな方にはお勧めです
宿を出たあと
娘が草津に行きたいというので
車を走らせた
ミーハー娘はやはり草津と箱根がお気に入りらしい
草津温泉
すごい人出
湯畑廻りの高級旅館を見て
娘が
「ああ~~、いいな、いいな、この旅館 泊まってみたいな~」
などと私に聞こえるようにわざとらしく言っていた
「自分で稼いで いけや」 と心の中で呟き、
道で配っている温泉饅頭をほおばりながら街を散策
立ち寄り湯 「千代の湯」
草津にはこんな無料浴場がいくつもある
誰もいなかったので久しぶりに草津の湯に浸かってみました
「う~ん」
さすが温泉界 東の横綱
ガツーンとくる草津の湯は
「温泉 入ったどーー」
という気にさせてくれる
「今度、長い休みがあったら
草津に湯治にでもきてみるか」
などと思う私は やはり
オジジ化が進行して
いるのでしょうか・・
では