極寒サバイバルキャンプ

ただのおじん

2017年01月25日 07:44





いやいや

寒いですな


どうでもいい話ですけどね

前から思ってたんですけど


外人さんって(白人) なんであんな薄着なんすかね



先日、ある仕事で某ホテルを訪れた時の事


少し冷え込む日で、こちとらモモシキ履いて完全防備


そしたらロビーにいた白人二人組が
(たぶんスノーボーダー)

な、なんと Tシャツ姿


身体の構造? 

それとも鍛え方が違うんでしょうか?




という訳でもないんですが 

私めも極寒のフィールドで鍛えてまいりました



そのご報告です













ヤフーで

「サバイバルキャンプ」 というワードをなにげに入力して検索すると


何故か私の、去年の記事、あのしょーもないサバイバルネタが1ページ目に出てくるのですよ

(2016/7/4 の記事 サバイバルキャンプに行って来た)


そのおかげなのか、このネタの閲覧数が

ウナギ昇り


・・しかし、

これを見た方はさぞかし失望したのでないですかね


だって、そこには

サバイバルとは遠くかけ離れた温暖なキャンプ場で、

不味そうな魚釣って

炭焼きで黒焦げにして、

ああ、不味い・・腹減った ひもじい・・ とかぼやいて

翌朝、牛丼食って 旨かったのどうのこうの・・


そんな ぐだぐだ日記



「サバイバル? はあ? なんじゃい、こいつ・・

サバイバルはこんな生半可なもんじゃないわい」


そう思われた方は多いのではないですか?



はい、わたくしも重々承知でございます






今回は 前回のネタを払拭する

壮絶なサバイバルキャンプ

その実録です





題して


「極寒サバイバルキャンプ」































金曜日の夜

1週間の業務がやっと終わった



私は会社近くのコインパーキングに停めてあった愛車3号機 通称「昌子」に乗り込み

そのまま北へ走らせた






そして、インターから高速にのる






そう、この日はクルマにキャンプ道具を積んで会社に出勤していたのだ


自宅に戻らずそのまま旅に出る

クルマはこれが出来るからいい


家に戻ると 「あ~疲れた 金麦でも飲むか・・」と飲んでしまい

どうしても出発は翌朝になってしまう







思えばクルマでのソロキャンプは数年ぶりだ


バイクだったらそろそろ指先が冷えきって痛くなり

バイクウェアの僅かな弱点のような隙間から冷気がどんどん拡がり

「う~さみ~なあ・・」 と弱音を吐いてる頃だ

ところが車は心地よい暖気が足下からじんわり吹き出している


・・みんなクルマに乗るわけだ・・





外環経由で関越道

帰宅渋滞の時間は過ぎていたので順調に距離を稼いだ



音楽でも聴くかとCDのケースを開けた


バイクでは自身の歌声がBGMとなるが

クルマにはカーオーディオという利器がついている



今宵のBGMは

「ストレイキャッツ」と「小林 旭」







ウッドベースの効いた熱いロックンロールは夜のハイウェイにぴったりだ

そして

小林 旭の歌声は今宵、北へ向かう旅愁をそそらせてくれる







♪ズン ズンズン ズンドコ・・と

アキラのズンドコ節が終わったところで とあるパーキングに到着した





クーラーボックスから冷えた金麦を取り出し

チーズ鱈をつまみにそいつをグビリと喉に流し込む


・・旨し





寝袋に身体を潜りこませ



しばし 睡眠









4時に目覚め 

排尿、歯磨き、洗面をすませた

最近のパーキングのトイレはお湯が出るのでありがたい





そしてまたクルマを走らせた





関越道 前橋ICで下り

そこから下道で目的地に向かった



今日の目的地は

「極寒の地、氷の世界」


そこで一夜だけだがサバイバルしようというのだ


われながら 好きだな・・

と思うも、前回の雪辱を果たさなくてはいけない


それに、せっかくジムニーに乗っているのに

乾いたアスファルトの道ばかり走るのはもったいないような気分が

私を凍てつくフィールドに向かわせるのかもしれない







標高が高くなると路面に雪が目立つようになってきた




シフトを2WDから4WDへチェンジ

タイヤが路面をガッチリと捉える




タイヤは いちおうスタッドレス



しかし、このスタッドレス、中古品で入手の為、

かなり年季がはいっており山が少ない



やはり四駆といえどつんつるタイヤは少し心配だったので

後輪にチェーンを装着した


本当は安々亀甲チェーンを購入しようとしたが

季節物なのか安いのがことごとく売り切れており

そこで前から気になっていた この非金属チェーンをネットで購入



これ、装着も簡単そうだし、サイズを選ばないので

カミさんの車にも使えていいな

などと思い購入したのだが



・・これ

・・あまり お奨めはしない


一見簡単そうだが、バックルにバンドがとおりにくいのだ、凍りついたら外す時も最悪

それに、走るとズレる 

よく考えればあたりまえだ


時速10キロくらい最徐行で走ればなんとかなる

ちょっとアクセルを踏むとバンドがバッタンバッタン当たり

うるさいし

なんといっても走行しにくい、乗り心地の悪いジムニーがもっと悪くなる


着けないほうが安定していたので300メートルくらい走って

結局このチェーンは外してしまった





やれやれ 金をドブに捨てちまったか・・

とぼやきながら雪道を上がっていく




勾配のきつい山道だが

さすがオフロードの雄 ジムニー

つんつるスタッドレスながら ぐいぐいと山道を登っていく 


頼もしい相棒だ(ニヤリ)






そして





到着






この場所はすでにけっこう人が来ていた





まずい、急がねば、と少し焦って今宵の野営地に向かう






ここは 今日の野営地

群馬県は赤城山の無料キャンプ場






雪に覆われていたのでどこからどこまでがキャンプ場かわからんが

昨夜からの泊り組が1組と 湖畔にトンガリがひとつ設営してあったので

ここらへんなのだろう




すみっこの風がかわせそうな場所を今宵のねぐらに決め

スコップで雪を掻き分けテントの設営場所を作る


あの出来損ないチェーンをなんとか使えないかと思い

雪に埋めてテントのアンカーに使った








設営完了


久しぶりに30年物のシングルテントを張ってみた








本日はサバイバルキャンプ


食料は米だけ 
(あと、お酒も・・)


おかずは現地で獲物を調達だ


安易な利便に頼らず、真摯に自然と対等に向き合う

これが己に下したサバイバルキャンプのルール





で、何を捕るか?


別に猟銃持って猪や鹿を仕留める訳ではない



今日の獲物は



これだ








ワカサギ君




ここ、赤城山の大沼は氷上ワカサギ釣りのメッカなのだ



釣りの極意・・・

それは、食いがたっている時に竿を出す事

ようするに 朝マズメ

つまり、早朝が一番釣れるという訳だ


早速、急いで釣り場へ向かう

ちょっと予定時間よりも遅れてしまった











今日、お世話になるグリーン荘さんに到着した

ここで入漁券を買えるし、食事、トイレ、レンタル品もある








氷上釣りには普段使わない道具が必要

私がレンタルした一式



一人用テント、穴開けドリル、氷すくい網おたま、餌、そして入漁券

しめて税込3500円也



テントにはソリが付いていて、それを引きながらポイントに向かった




それにしても風が強烈

真正面からは目を開けてられない程だ

ゴーグルを持ってくればと後悔をした





「ワカサギは初めてなんですよ」 と私が言ったら

グリーン荘の女将が身ぶり手振りで穴の開け方を教えてくれた

そして

「人が集まってるところがポイント、だからそこらに穴を開けるのよ」 

と教えてくれたので

ここらでいいだろうと、ドリルで穴を空ける





時間は2、3分だが

厚着をしているのでこれがけっこう汗をかく







外から見るとこのようになる








中はこんな感じ




これはいい、すっぽり覆われるので風は無く、ぜんぜん寒くない






竿と仕掛けは事前に購入しておいた



竿とリール、上州屋にて1780円、

レンタルしても1000円なので買ってしまった方がいいだろうと思った





針に餌(さし)を付け、投入






さあ、こい! ワカサギ

釣り歴45年の実力を見せてやる

と気合いを入れ アタリを待つ


文献によると「ワカサギは誘うように釣るべし」

と書いてあったので時々竿をしゃくってみる



・・あの小さな魚体だ、10匹位じゃ食いごたえないぞ、最低50匹位は釣らねば

いやいや、やはり大台の三桁を狙わねば・・

と思いながら じっとアタリを待つ




しかし



いっこうにアタリが来ない


しまった 朝マズメを逃してしまったか・・


開始が遅れてしまった事を悔やむが

ワカサギは回遊魚、釣れる時間帯がいずれやってくるという事を思いだした



こんな時はじたばたしてもしょうがない

とビール風飲料をゴクリ



もちろん、これでもか という位にキンキンに冷えている





しばし、

時が経過する




だが、竿先はピクリともしない




なんだよ、まるで石鯛狙ってるみたいじゃなか・・

と少し違和感




こういう釣れない時にいつも思い浮かぶのは

あの方の声だ






(こなきじじいじゃありませんぞ)

「釣りはな 魚との知恵比べじゃよ、ふへへ・・」





よし、ポイント移動だ

もう少し深場を狙ってみよう





猛烈な地吹雪の中

大沼のもう少し奥に移動して





ドリルをぐるぐる








そして、仕掛けを投入




ここはさっきの場所より水深が三メートル程深かった

低層と中層を誘いながら探る



ワカサギの当たりは微かだ

五感を集中させ、僅かな竿先の動きも見逃さないよう

時折誘いを掛け、待つ








・・だが



まったく ピクリともしない



ま、まさか・・ボウズ

ワカサギ釣りでオデコなどあるのだろうか?

そんな不安が脳裏を過る





更に時が経ち





あまりにも釣れないので



自撮りして遊ぶ



失敗した








自撮り その2



今度は成功












しかし・・



なんなのだ いったい

ワカサギはまぼろしの魚か?

イトウか? タキタロウか?

うぬぬ、釣り歴45年のわしをコケにしくさって・・



もう やめだやめだ 腹へった


とヤケになって

結局

引き上げてしまった



根気が無いのとあきらめの早いのは子供の時からの性分





グリーン荘にレンタル品を返すついでに今夜のサバイバルに備え

カレーうどんを食べた
(ルール違反では という突っ込みはご容赦)



女将には 一匹も釣れなかった 

なんて事は言えなかった


「あんれまあ、珍しい、あんた、小学生だって 2,30は釣るだわさ」


とか言われたらショックだからだ










今宵のねぐらに戻ると 雪が舞っていた





そして風も出ていたので

クルマを風除けにし、タープを張る












火を起こし、焚き火で暖をとる





薪は自宅にある廃材を大量に持ってきたので一晩はもつだろう

ただ、食材は コメだけ・・





でも、私はこれがあればなんとかなる



家から持参した飲みかけのウィスキーと焼酎





マグカップに雪を入れ、ウィスキーを注ぎ

焚き火にあたりながらそれを傾ける


・・旨し

















日が暮れてくると

空気がぐっと冷え込んでくる





そろそろ飯でも炊くか とメスチンを火にくべた













上手く炊けた

コンロで炊くよりいい出来だ




そして、

あ~、ワカサギのから揚げ食いたかった・・とボヤキながら

ご飯を油で炒め 焼き飯にした

調味料は塩と胡椒のみ





「うん・・でも、これはこれで美味いよ」


何故かこの台詞を言ってみたかった








夜空には星が輝いていた





明日はきっと晴れるだろう








その後 寒くてたまらなくなり

テント内に篭り、ガスコンロで暖をとる



屋外の焚き火より、この小さな炎のほうが数倍暖かい

ただ、小さなテント、一酸化炭素中毒には要注意




テントの中でコンロで暖をとっていたら、ふと、冬山でのテント泊を思い出した


私が30年程前、社会人山岳会に所属していた事は以前少し触れた

だから、正月合宿もふくめて、極寒の冬山でテント泊まりというのは何度か経験がある


冬用テント、その密室に人数は男女混合5,6人

けっこうぎゅうぎゅうでゆとりはあまりない

外は-15℃の吹雪

夜、この密室で何をやっているかというと

別にトランプでババ抜きをする訳ではない

ましてや、男女が抱き合って身体を暖め合うというハレンチな行為などするはずがない

山を愛する者はピュアでシャイなのだ


では、何をやっているかというと

ひたすら水(お湯)を作っていたような記憶がある

雪というのはけっこう塵が混じっているらしく、

私の所属する会ではいつも沢から氷をアイスハンマーで砕いて取ってきていた

それをコッヘルに入れコンロでお湯にする

氷からだからこれがけっこう時間がかかる

お湯が沸いたら紅茶を作り皆に分配

その係りはいつもリーダーがやっていた

冷えた身体にこの砂糖タップリのミルクティが沁みるように美味かった


そしてまたひたすらお湯を作る

お湯が沸いたらまた皆に分配

それを各自水筒なりに入れる、飲み水の確保だ

そして今度は料理の為のお湯作り


それからやっと飯

飯はだいたいレトルトか乾燥フード

これ、下界で食ったら美味くもなんともないのだが

極寒の地だと暖かい食物はなんでも旨かった



暖かい食物か・・


そんな事を考えていたら

空腹感に苛まれてきた





そして


耐えきれず










とうとう 

禁断の食物に手を出してしまった





非常用に買っておいた どんべえ鴨だし蕎麦


もう、サバイバルは やめやめ

ああ、アホくさい・・

とお湯を注ぐ


(意志が弱いのは子供の頃からの性分)








・・ああ、たまらん




カップ麺が こんなに美味いとは・・




身体が暖まったところで寝袋に入った

中にはホッカイロを二つ程

そのおかげかまったく寒くはなかった

マットをダブルにしたのも正解



冬山の集団生活といえば・・そうそう

テント内で寒さより辛かった事


それは


へい



ハテナ? ですかな


オシッコをしたいのを尿意というでしょう

だから、オナラは へい でしょう
(と 野原しんのすけが言っていた)


あの狭い密室空間で放屁は大ひんしゅくなので

それを我慢するのが辛かった・・



そんなくだらない事を思い出していたら


睡魔が訪れ





爆睡











翌朝

我がテントサイトからは素晴らしい景色








昨日とはうって変って 快晴















人気ポイントには早くもたくさんの人が氷上に出ていた









私は腹が減ったのと、帰りの渋滞が嫌なのでそそくさと幕営地を後にした






帰り道の赤城道路










素晴らしい赤城の山々













帰り道 アイスバーンで登れない車が多数あり

登りは大渋滞していた





二輪駆動はスタッドレスでもチェーン持参がよいかも


さんざんあの出来損ないチェーンの悪口を書いてしまったが

トランクの隅っこに置いておけば安心かもしれない






今回の旅の収穫は

ジムニーの駆動性能の高さと

ワカサギ釣りの奥の深さというのが解かったことだろうか

私はワカサギなんぞクチボソみたいなもんだろうと侮っていたのだ


何事も経験してみないと解からない



今シーズン ワカサギリベンジするかはまだ未定


ではまた






















おいおい、何が、ではまた、 だよ

どこが、サバイバルなんだよ


だいたい おまえのタイトルは大袈裟なんだよ





言いたい事はこんなとこですか?・・





すんません、

こういうタイトルつけると閲覧数増えるんですよね・・

(終)



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